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そして、これからもずっと貴方の傍に居て |
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こうして並んで二人で座って海を見ていると |
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何だか心がしんと静かに為っていく気がします |
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今日は連れて来てくれて有り難う |
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私、自分の名前に「海」の字が付いているせいか |
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何か海って凄く好きで |
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こんな風に遥かな海を見詰めていると凄く気持ちが落ち着いて |
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自分の中に確かな何かが満ちていくような…不思議に暖かな気持ちがしてきます |
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ああ、ご、御免なさい、つい何か黙ってしまって… |
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私は昔からあんまり喋るのは上手くないんです |
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自分でも気にはしてるんですけど |
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上手に喋ろうって思えば思うほど何を言って良いか分からなくなって |
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何だかぶっきら棒になっちゃう |
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どうしてだろう |
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伝えたい事も言いたい事も |
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此の心の中には一杯有る筈なのに |
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だから幼馴染の穂乃果やことりみたいに楽しく明るく喋れたらどんなに良いだろうって思ったことも何度もあります |
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やっぱり皆あんな風に明るい子が好きでしょう |
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私は全然駄目なんです |
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厳しい家庭で育ったからでしょうか |
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他人にもつい厳しい事を言ってしまうし |
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あの二人みたいな優しさや明るさがなくて |
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だから、そんな私を貴方が選んでくれたこと |
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私は今とても感謝しています |
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そして今こうして私に機会を与えてくれたことも |
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あの、もう少し近くに寄っても良いですか |
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こうして海を見ながら、今なら言えそうな気がします |
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「私は貴方のことが好きです」 |
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私を選んでくれた貴方に相応しい様な自分に為っていきたい |