[00:02.94] |
忘れた日はない |
[00:04.83] |
文化祭から数日経った。放課後、俺は生徒会室に行く途中、一人で歩いている彼女を見つけた。声をかけようか悩んでいると、彼女は俺の姿に気がついたのか。こっちへ向かってきた。 |
[00:23.77] |
「これから生徒会に行くのか?」 |
[00:27.43] |
「あ、俺も。」 |
[00:31.92] |
「え、元気がない?そんなことはない。ただ、ちょっと悩み事あるだけだ。」 |
[00:42.85] |
「悩み事なら相談に乗る?じゃ~お言葉に甘えようかな~お前は、初恋の人って覚えてるか?」 |
[00:58.04] |
「覚えてない。そっか。実は、ずっとそのことで悩んでるんだ。小さい頃一緒に雪だるまを作った女の子がいるんだ。それ以来会ってないけど、ずっと忘れられない。 |
[01:19.30] |
やっぱり自分がこの世に生まれてきて、一番最初に恋をした人だからかな。今も初恋の女の子の夢をときどき見るころがある。その夢を見た朝は、絶対に悲しい気持ちになるんだ。」 |
[01:39.35] |
「何?もう一度初恋の女の子に会いたいから悩んでるかって?ふんふん~あたり。さすがだな。ずっと考えてたんだけど。 |
[01:54.43] |
初恋の女の子に会ったら、面と向かって言いたいことがあるんだ。俺は、出会った時からずっと好きだった……今も……忘れた日なんてないって…… |
[02:16.89] |
---秋の 木の下隠り行く水の 我れこそ増さめ 思ほすよりは--- |
[02:26.67] |
表には出さないけど、私のほうが貴方を思っている。貴方が私を思うよりも。 |
[02:35.95] |
俺は彼女の目をまっすぐ見つめた。心の中でお前に言ってるんだ。お前が俺の初恋なんだと、何度も呼びかけた。 |
[02:48.92] |
胸が苦しくて、呼吸がうまくできない。早くこの気持が彼女に伝わればいいのに……彼女が全部思い出してくれればいいのに…… |