[00:01.02] |
ゆびきり |
[00:01.64] |
文化祭も無事に終わり。校庭でば後夜祭が開かれていた。生徒たちの賑やかな雰囲気には入れない俺は、一人で生徒会にいた。 |
[00:15.21] |
「文化祭もこれで終わりか。ああ~生徒会長も楽じゃないぜ。」 |
[00:25.11] |
その時、ドアが開いた。 |
[00:28.50] |
「なんだ?お前かぁ。どうした?ほかの役員たちが探してだぞ。あとの仕事は俺が全部やっておくから、お前は早くあいつらのところに行ったほうがいいんじゃないのか?」 |
[00:43.81] |
「ここで休んでから?んん~じゃ、気の済むまでここいいればいい。俺は別にかまわない。」 |
[00:51.51] |
頷く彼女を見ていると、胸の奥が締め付けられる。 |
[01:07.21] |
---家にありしに櫃に鍵刺し蔵めてし恋の奴の掴みかかりて--- |
[01:17.68] |
ひつに鍵を閉めて閉じ込めておいたのに、恋する気持ちが出てきて、私に掴みかかる。 |
[01:29.22] |
「今はありがとう。お前のおかげでいい文化祭にできた。ありがとう。来年は自分たちだけで頑張れよ。もう俺は卒業してていないんだからさぁ。 |
[01:45.54] |
あ、でも、遊びには来るよ。ほら、そんな顔するなって、ちゃんと約束してやるから。小指出せ。もうこれで絶対忘れない。」 |
[02:05.54] |
俺が卒業したら、もう毎日彼女と顔を合わせることはなくなる。まだ会えたのに、俺たちはまた離れ離れになる。 |
[02:19.16] |
きっと俺たちの距離はずっとこのままなのだろう。たとえ、赤い糸で繋がってでも、その距離は永遠に縮まることはない気がした。 |